◆ピックアップ
エレキギターに搭載されているピックアップは、磁石とコイルで出来ています。弦の振動を電気に変える装置....発電機みたいな役割をします。
磁石の周りにコイルを巻くことで弦の振動を電気信号にします.....ピックアップは、電源を必要としません。磁石の磁力が無くなるかコイルが断線しない限り使用可能.....
だからギターが古くなっても、ちゃんと音が出るんですね.....
◆ピックアップの仕組み...
ピックアップは、簡単に言うとアリニコなどの永久磁石にコイルを巻いたものです。
磁石には弦の数だけ棒状の磁石を使用しているモノや金属の棒にコイルを巻いてボビンの裏側に磁石を張り付けているタイプのものも有ります。
ピックアップの磁石の上で磁性体の弦(鉄製)が、動くことで電気が発生します。 弦の振動を変換した電気信号は、磁石の強さやコイルの巻き方によって変化してしまします。
コイルをたくさん巻くと信号は大きくなりますが、音がこもってしまいます。また、コイルを巻く幅や厚みでも音質が変わります。 だから、見た目は同じでも高級なPUは、音が良いのですね....
◆ピックアップの種類....
ギターに使用されるピックアップには「マグネティックピックアップ」「ピエゾピックアップ」が有ります。
エレキギターに称されるのは主に「マグネティックピックアップ」です。「ピエゾピックアップ」は、圧電素子を利用して楽器の振動を検出する仕組みでアコースティックギターや金属部分の無い楽器などに使用されます。
また、「マグネティックピックアップ」には「シングルコイル」や「ハムバッキング」などの種類が有ります。
◆ピックアップの設置位置による音の違い...
ピックアップは、設置される位置によっても音が変わります....
通常、複数のピックアップを搭載したエレキギターにはセレクター・スイッチが付いていて、ピックアップの組み合わせなどを変える事が出来ます。
エレキギターには1個から3個のピックアップが搭載され、3個の場合ネックに近いほうから「フロントPU」「センターPU」「リアPU」と呼ばれます。
フロントPUは、弦の中央に近いため弦の音が大きく丸い音が出ます。高さを調整する際はリアPUに比べ低めにセットします。
リアPUは、ブリッジに近いためフロントPUに比べ音が硬く明るい感じの音が出ます。ブリッジに近いことで弦の振動が小さく、高さを調整する際は高めにセットします。センターPUは、両者の中間に位置します。
シングルコイル3個を使用したギターなどは、セレクター・スイッチによって5つの組み合わせが出来るものも有ります。
それぞれの音質の違いをお試しください....
◆ピックアップのメーカー
ピックアップのメーカーには、「EMG(Electro-Magnetic Generator)」「セイモア・ダンカン(Seymour Duncan)」「ディマジオ(DiMarzio)」「ビル・ローレンス(Bill Lawrence)」などが有ります。
EMGは、ピックアップのケースの中にピックアップとプリアンプ(電圧増幅回路)を封入した「アクティブ・ピックアップ」などが有名です。「アクティブ・ピックアップ」は、通常のピックアップに比べノイズに強く、サステインも良いのが特徴。
セイモア・ダンカンは、「SH-4 JB Model」「SH-1 The’59 Model」「SHR-1 Hot Rails」などのモデル他に、ビンテージの音色を再現した「ANTIQUITYシリーズ」などが有名です。
ディマジオは、重厚さを重視したハイゲインサウンドのピックアップが有名。
ビル・ローレンスは、「L-250」「L-500」などのモデルが有名で、ポールピースがブレードになっていることでチョーキングの際の音切れが無いのが特徴です。
ピックアップを変えるだけでギターの音質はかなり変わります.....