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アメリカン・サウンドを代表するフェンダー・ギターアンプ...

◆FENDER/フェンダーギターアンプ

1930年代のギタリストはリッケンバッカーなどで、製造していたホロウボディ(バイオリンのような中空構造)を使用していました。元々エレキ・ギターは、ドラムなど大音量の楽器と一緒にギターを演奏するために、ギターの音を増幅させて、他の楽器とのバランスを取るために作られたものです。しかし、当時はハウリングを起こしやすいという致命的な欠陥を抱えていました。

1940年代に入り、カリフォルニアの発明家であったレオ・フェンダーが、この問題を解消できるギターとギターアンプの製作に乗り出します。 そして、フェンダーは世界初のトーンコントロールを搭載したギターアンプを発明します。これが音楽史にとって記念すべきフェンダーの始まりです.....

アンプが完成した1945年にK&Fマニュファクチュアリングを設立し、1947年に社名をフェンダー・エレクトリック・インストゥルメント・カンパニーに改名。フェンダー・ロゴの最初のモデルは「Model 26s」と呼ばれました。

さらに、ギブソンのレスポールが発売される1952年より3年早い1949年に、フェンダーはソリッドボディギターの「エスクワイヤー」を発表します。後の「ブロードキャスター」や「テレキャスター」の前身です。

フェンダーの製品は、ギターアンプも含め多くのミュージシャンに愛用されました。フェンダーギターアンプには、1947年から1959年ごろまでビンテージモデルでもおなじみのツイード・カバリングが施されます。

この頃のフェンダー・アンプは、「ボリューム」と「トーン」コントロールだけのシンプルな構造で、信号ロスの少ないピュアなチューブ・トーンのアンプでした。

数々の名機を生み出したフェンダーは、1965年に大企業のCBSに売却されます。時が経つにつれCBSの「音楽や音楽家に対する怠慢」や「理解不足」からフェンダーは業界において影を薄くします。

しかし、1981年ウィリアム・シュルツを取締役に抜擢し、立て直しが行われます。そして、1985年にウィリアム・シュルツ率いる従業員と投資家達はCBSからフェンダーを買収。音楽に対する情熱を持った新たなフェンダーがスタートします。

1987年にSUNNアンプを買収し改めてアンプ業界に復帰します。(SUNNブランドは1998年にフェンダーによって復活します)

フェンダーのギターアンプはアメリカン・サウンドといわれる「プリ管12AX7」と「パワー管6L6 or 6V6」の組み合わせが主流です。また、1960年代初期までフェンダーのギターアンプには、主にJENSENのスピーカーが搭載されています。

フェンダーのチューブアンプを、大まかに分けると搭載バルブの本数でワッテージがミニチュア・チューブ6V6を1本から2本使用した25W以下のタイプと、高出力の6L6を2本搭載した50W前後のタイプ、6L6を4本使用した100W前後超の大型アンプに分けられます。

25W以下のタイプは「'65 Deluxe Reverb」「'57 Deluxe Amp」「'57 Champ」「Champion 600」「SuperChamp XD」「Vibro Champ XD」など。

50W前後のタイプは「Vibro-King Custom」「'57 Twin Amp」「'59 Bassman Lacquered Tweed」「'65 Super Reverb」「'65 Princeton Reverb」「Custom Vibrolux Reverb」「Super-Sonic 112 Combo」「Super-Sonic Head」「Hot Rod Deluxe」「Hot Rod Deville 212」「Hot Rod Deville 410」「Reissue Blues Deluxe」「Reissue Blues DeVille 410」「Band-Master VM Head」など。

100W前後超の大型アンプは「'65 Twin Reverb」「'65 Twin ReverbR Custom 15」「Twin Amp '01」などです。

1940年代から現在に至るまで、まさにギターアンプの歴史そのもののフェンダー・ギターアンプは、アメリカンサウンドを代表するギターアンプとして多くのギタリストに愛用されています.....



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